moji...

月に一度の文字並べ

覚えている夢はありますか

f:id:percent_1335:20230524150519j:image

 

眠っている間に、現実的な夢をよく見る。

仕事をしていたり、遅刻しそうに焦ったり。

日常の延長線のような生活感のある夢が多い。

 

幼い頃から、舞台は大抵、身の回りにある身近な街だった。

近所の公園や住んでいる家、毎日通っていた学校。

普遍的な日常に、怪物が訪れたり、見知らぬ人が現れたりして、現実と幻想が入り混じった不思議な世界が広がっている夢。

 

その中でも覚えているのが、母校の中学校にある体育館奥の話。

様々なミッションを命からがら抜け出すと、いつも母校の体育館奥にある暗がりに階段が現れる。

そこを誰にも見つからぬよう、こっそりと登ると、晴れた空が続く古びた屋上が現れる。

屋上へ辿り着くと、なぜか私はいつも多幸感に満ち溢れ、これほどの幸せは二度と味わえないだろうと思ってしまう。

宝物も財宝も何もない、ただ広く誰もいないだけの屋上。

母校にとりわけ思い入れなどなく、むしろ、苦く、つらい思い出が多い場所という認識なはずなのに。

そしてまた不思議なことに、実際に母校の屋上へ行ったことはない。

いつも校庭から眺めていたあの屋上に、人知れず、憧れの気持ちがあったのかもしれない。

 

その夢に出てくるミッションと、舞台は毎回変わるのに、なぜかゴールだけは同じ。

不思議で、開放感を味わう、夢。

数年に一度見ていたその夢も、いつからか見なくなってしまった。

夢占いというものがあると知りつつ、その夢の原因を探るのは、野暮な気がしてしまい、偶然の出会いがまた訪れるのを密かに待っている。

 

私が鮮明に覚えている夢のお話。

 

f:id:percent_1335:20230524150644j:image