写真を撮ることに、ひどく疲れてしまった。
正確に言うのであれば、撮影した写真を公表することに、疲れた。
自己表現とそんな大それたことをしているつもりはないが、
なんとなく自分の好きなものを、好きなように、貼付けているだけの行為。
そんな行為自体に、嫌気がさしてきた。
自分の周囲を見渡せば、クリエイティブでスキルのある人がたくさんいて、
インターネットの世界には、さらにスキルや知識を昇華させている人がいて、
ありとあらゆる作品に囲まれていることに気づく。
そんな撮り方もあるのか、写真を魅せる様々な手法、色鮮やかな文章。
それらに感銘を受け、自分なりの表現をしたところで、出来上がるのは、
何かに似た模造品ばかり。
そこには、創造性も、個性も、主張も、何も存在しない。
学習することを放棄した、自業自得の産物。
それらを眺めることに、ひどく疲弊している。
趣味とはいえ、何も創造できない私は、写真を撮るということが過ちか。
私がやりたいことは、一体何なのだろうか。
私は、一体、何者なのだろうか。
他者からの評価は不要だが、自分が満足できる、
もしくは公開するに値するモノを作れないのであれば、
いっそ、こんな無益な行動はやめるべきなのではないか。
ああ、何も考えずに写真を撮っていたころに戻りたい。
知ることは時に有益であり、有害だ。
私は自分の感情も思考も、何もかもを整理できずにいる。